当院で人工関節手術を
お勧めする特徴
人工股関節置換術、人工膝関節置換術とも1000件以上の経験がある専門医が手術を行います。
- 人工股関節置換術
- 筋肉を切らない最小侵襲手術(MIS)によって手術後の痛みが少なく、回復が早くなります。
仰向けで手術をすることによって適切な人工関節の設置を行います。 - 人工膝関節置換術
- ナビゲーションシステムを使用した適切な手術を行います。
整形外科診療に関して実績の高い提携病院(神野病院)で手術を行います。
手術後のリハビリテーション期間は希望に沿って設定することができます。
退院後のリハビリテーションと診察は安富診療所で行うため、遠方の病院まで通院する必要がありません。
人工関節とは
人工関節とは、軟骨がすり減って変形が進行した関節を金属やセラミック、ポリエチレンなどの人工的な素材を用いて人工の関節に置き換える手術です。
骨同士が当たって痛みの原因となっている関節の表面を取り除いて金属に置き換えることで、骨が当たらなくなり、痛みが改善されます。
人工関節には耐用年数があり、以前は10~15年程度とされ、60歳以上になってから行うというのが定説でしたが、現在では耐久性が向上し、20年以上機能することも可能となってきています。
そのため50代から適用されることも珍しいことではなくなってきています。
人工股関節について
変形性股関節症や大腿骨頭壊死症などによって、変形や損傷を受けた股関節の損傷面を取り除き、その代わりとなる部分を人工関節に置き換えるという手術です。
人工股関節は、寛骨臼の働きをするカップ、軟骨の代わりとなるライナー、大腿骨頭の役割をするヘッド、大腿骨とヘッドをつなぐステムで構成されています。
カップとステムはチタン合金、ヘッドはセラミックや金属でできています。
ライナーは超高分子ポリエチレンというすり減りにくいプラスチックでできています。
ライナーにヘッドがはまることで、なめらかな股関節の動きが再現されます。
傷んだ骨同士が当たらなくなることで痛みがなくなり、可動域も改善します。
手術後しばらくの間は、歩く時に一本杖が必要となりますが、筋力が回復すると杖無しでの歩行も可能となります。
ダッシュやジャンプを繰り返す運動は出来ませんが、軽い運動、正座、自転車、車の運転も可能です。
人工股関節は耐久性が向上し、25年から30年以上機能することが予想されています。
当院ではこれまで1000件以上の経験があります。
人工股関節置換術の流れ
人工関節を骨に固定する方法には接着剤となる骨セメントを使うセメント固定と、骨セメントを使わないセメントレス固定があります。両者の耐用年数は同等です。
当院では人工関節と骨が直接固定されるセメントレス固定を採用しています。
人工股関節置換術の効果
- 痛みが改善する。
- 固くなった股関節の動きが良くなる。
- 脚の長さがそろい、きれいに歩けるようになる。
- 痛みでできなかったこと(旅行や趣味)ができるようになる。
筋肉を切らない手術 最小侵襲手術(MIS:Minimally invasive surgery)
当院の人工股関節置換術は最小侵襲手術(MIS)で行っています。
10cm程の傷から筋肉を切らないで股関節を展開し、人工関節を設置します。
従来の手術と比べると傷が小さく筋肉を切らないことで手術後の痛みが少なく、回復が早くなります。
筋肉を切らないMISの手技は2010年から導入し、これまで700件以上の経験があります。
手術前に杖などを使わずに歩けていた方であれば、多くの方は1週間ほどで杖を使わずに歩ける程度に回復します。
筋肉を切らない手術法にはいくつかありますが、当院では仰向けで大腿筋膜張筋と中殿筋の間から股関節に進入する仰臥位前外側アプローチ(ALS:Anterolateral supine approach)で行っています。
仰向けで手術をすることで人工関節の設置角度の正確性が向上します。
初回手術の方であれば、ほぼ全ての方を仰臥位前外側アプローチで行うことができます。
体への負担が少ないことで、80代以上の高齢の方であっても手術を受けることが可能となっています。
人工股関節置換術における合併症
- 感染症
- 人工関節は細菌感染に弱く、術後に化膿することがあります。
抗生物質の点滴で通常は予防ができますが、細菌感染を起こした場合は再手術が必要となることがあります。 - 深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症
- 術後に脚の静脈内で血栓という血の固まりができて詰まることがあります。
血栓ができると、脚がむくみますが、大きな血栓が血液の流れに沿って肺にとぶ可能性があります。
早期の離床、リハビリテーション、血栓予防薬などで予防します。 - 脱臼
- 股関節を曲げすぎる姿勢、脚を組んだり、捻ったりする姿勢で脱臼することがあります。
脱臼してしまった場合は、麻酔をかけて整復します(通常切開することはありません)。
筋肉を切らない手術で行った場合、脱臼の危険性は低くなります。 - 神経障害
- 手術後にしびれや筋力低下を起こすことがあります。
これらの症状は一時的で、回復することがほとんどです。 - 手術中骨折
- 手術中に大腿骨や骨盤の骨に骨折を起こすことがあります。
その場合、追加の固定(ワイヤー、プレート)が必要となる場合があります。
人工膝関節について
人工膝関節全置換術
変形性膝関節症や特発性膝骨壊死などによって、変形や損傷を受けた膝関節の損傷面を取り除き、その代わりとなる部分を人工関節に置き換えるという手術です。
膝関節の全体を人工関節に置き換えるため全置換術といいます。
人工膝関節は大腿骨、脛骨、膝蓋骨の部品と、軟骨の代わりになるインサートから構成されています。
大腿骨と脛骨の部品は金属製で、膝蓋骨とインサートはポリエチレンというすり減りにくいプラスチックでできています。
骨の表面を金属に置き換えることで骨同士が当たらなくなり、膝の痛みが改善します。
O脚やX脚の変形を起こしている場合は、脚がまっすぐになり歩きやすくなります。
手術後しばらくの間は、歩く時に一本杖が必要となりますが、筋力が回復すると杖無しでの歩行も可能となります。
ダッシュやジャンプを繰り返す運動は出来ませんが、軽い運動、自転車、車の運転も可能です。
人工膝関節は耐久性が向上し、20年以上機能することが予想されています。
当院ではこれまで1000件以上の経験があります。
人工膝関節全置換術の流れ
人工関節と骨は接着剤となる骨セメントを使って固定をします。
人工膝関節置換術の効果
- 痛みが改善する。
- 膝が伸びるようになり、生活がしやすくなる。
- 脚がまっすぐになり、きれいに歩けるようになる。
- 痛みでできなかったこと(旅行や趣味)ができるようになる。
ナビゲーションシステムを使用した人工膝関節置換術
ナビゲーションシステムとは、コンピューターによる手術支援のことです。
人工膝関節が手術後にきちんと機能するためには、患者さんごとに人工関節を設置する角度を調整する必要があります。
ナビゲーションシステムを使用すると、手術中に適切な角度をコンピューターが示してくれるため、骨をより高い精度で切ることが可能となり、理想の角度に人工関節を設置することができます。
当院では骨を切る器械に取り付けて使用するポータブルタイプのナビゲーションシステムを使用しています。
このシステムは、通常通りに人の目で角度を決めて行った手術と比較して、精度の高い手術が行えることがわかっています。
ナビゲーションシステムを使用することで、手術後の痛みを減少させ、可動域を改善させることにつながります。
人工膝関節単顆置換術について
膝関節の内側も外側も人工関節に置き換える全置換術に対し、単顆置換術は、膝関節の傷んだ側だけを人工関節に置き換える手術です。
変形性膝関節症では多く場合、内側の軟骨がすり減ります。
膝の動きが良く、外側の軟骨が残っている場合に選択することがあります。
特発性膝骨壊死は内側だけ傷むことが多いので、適応されることが多いです。
大腿骨、脛骨の部品と、軟骨の代わりになるインサートから構成されています。
大腿骨と脛骨の部品は金属製で、インサートはポリエチレンというすり減りにくいプラスチックでできています。
骨の表面を金属に置き換えることで骨同士が当たらなくなり、膝の痛みが改善します。
単顆置換術では全置換術に比べて傷の大きさが小さく、筋肉もほとんど切らないため、手術後の痛みが少なく、回復が早くなります。
また、膝の曲がる角度は全置換術よりも大きくなることが多いです。
膝にある4本の靱帯が全て機能していることが条件になるので、変形が進行するとできなくなります。
単顆置換術は昔より耐久性が向上し、15年以上機能することが予想されています。
人工膝関節単顆置換術を行うための目安
- 膝をしっかり伸ばしたり曲げたりできる
- O脚やX脚の程度が軽い
- 膝の内側もしくは外側のみが痛い
- 関節リウマチではない
- 高度の肥満ではない
- 膝の靭帯には異常がない
単顆置換術ができるかどうかは、その利点、リスクについて十分に話しあって決めます。
人工膝関節単顆置換術の流れ
人工関節と骨は接着剤となる骨セメントを使って固定をします。
人工膝関節置換術における合併症
- 感染症
- 人工関節は細菌感染に弱く、術後に化膿することがあります。
抗生物質の点滴で通常は予防ができますが、細菌感染を起こした場合は再手術が必要となることがあります。 - 深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症
- 術後に脚の静脈内で血栓という血の固まりができて詰まることがあります。
血栓ができると、脚がむくみますが、大きな血栓が血液の流れに沿って肺にとぶ可能性があります。
早期の離床、リハビリテーション、血栓予防薬などで予防します。 - 神経障害
- 手術後にしびれや感覚障害を起こすことがあります。
症状は一時的で、回復することがほとんどです。